地方にアベノミクスの恩恵いつ届く 経済の波及効果待つ福井の生活者 ニューストピックス 「アベノミクスの恩恵を受けるのは、円安で潤う輸出企業が多くて法人税の税収が見込める大都市圏。景気回復の期待感と言うけれど、地方の人は何を期待すればいいのか」。主婦の雪代洋子さん(45)=仮名、福井市=は「景気回復」の文字が躍る昨今の風潮に首をかしげる。 円安によるガソリン高騰で、燃料配送業の夫(48)の勤務先は受注が減った。このあおりで夫は7月1日付でリストラを通告された。 雪代さんは4年前に結婚。子どもはいなくとも、2人で穏やかな時間を過ごしてきた。しかし昨年、人間関係の悩みから体調を崩し23年間勤めた職場を退職した。「夫の収入が頼りだったのに」と肩を落とす。 切り詰めた生活は限界に近い。食品や日用雑貨は底値で購入し、趣味の読書も図書館で済ませている。安倍政権の経済政策「アベノミクス」が争点の一つになる今回の参院選。「私たちは福井という地方に根を張って生活している。いわば国の土台。だからこそ経済効果の恩恵を地方に回してほしい」と注文する。 PR