奈良公園の鹿のためなら! 伊丹空港から餌の「草」6トン、地元運送会社が無償で運搬 ニューストピックス けがなどで保護されている奈良公園の鹿の餌として、大阪(伊丹)空港から無償提供されている滑走路脇の草を、奈良県天理市の運送会社「丸嶋運送」が無償で運搬することになり18日、第一便が到着した。 空港では非常時の航空機のクッション用として滑走路脇に草を植えているが、焼却費などが負担だった。一方、鹿の保護施設「鹿苑(ろくえん)」を運営する「奈良の鹿愛護会」(奈良市)には餌代が負担で、双方にメリットがあるとして平成25年11月から、空港側が草を無償提供。1回5~6万円の輸送費は「愛護会」が負担してきた。 先月、「奈良の企業として地元に恩返ししたい」と、丸嶋運送が草を今後3年間、無償で運搬することを決定。この日、同社の15トントラックに積まれた計6トンの草を鹿苑に搬入し、鹿たちは届いたばかりの草をおいしそうにはんでいた。 丸嶋運送の取締役企画開発担当、嶋田一也さん(41)は「かわいい鹿の餌を運ぶことで地元に貢献できるのはうれしい」、愛護会の大川靖則会長(83)は「奈良のシンボルである鹿に大きな心を寄せていただいた丸嶋運送に感謝したい」と話した。 PR