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株式会社 一新 ISHIN CO.,LTD.

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給油所の過疎対策に知恵絞れ

ガソリンスタンド(給油所)の減少が止まらない。給油所の廃業や撤退に伴い、身近にガソリンや灯油を手に入れる場所がない「給油所過疎地」が増えている。

 経済産業省によると、域内に給油所数が3カ所以下の市町村は3月末時点で257カ所あった。2年前に比べ19市町村増えた





ガソリンや灯油は生活に不可欠の物資である。しかし、販売事業者の努力だけでは供給網の維持が難しくなりつつある。国や自治体、地域の住民が加わり、安定供給の仕組みを考える必要がある。

 全国の給油所は3月末で約3万6000カ所。ピークの1994年度から2万4000カ所以上減った。この5年間でみれば、毎日4カ所のペースで減っている。

 石油需要の減少や、価格競争による事業者の採算悪化が背景にある。老朽化した地下タンクの改修など、法が定める安全対策の費用が負担できず、廃業を選ぶ事業者もあるという。

 給油所は自動車用のガソリンだけでなく、暖房用の灯油の供給拠点でもある。なくなれば配達に頼る高齢者への影響は大きい。生活環境が厳しくなり、ひいては地域の活力を失わせかねない。

 国や自治体は事業者が供給を続けられる支援策を整える必要がある。やむをえず撤退する場合も、地域で給油所を維持する取り組みを後押しすることが重要だ。

 愛知県豊根村では閉鎖した給油所を村が買い取り、高知県四万十市では住民出資の会社が事業を継承する取り組みが始まっている。

 経産省は地下タンクの改修費用を補助する制度を設けている。給油所数が少ない地域では補助率を高くするなど、地域の事情に応じた見直しも検討すべきだ。

 路線バスや病院、スーパーなど、地方が直面する生活インフラの不足と一体で対応を考えることも重要だ。長野県天龍村では地元の商工会と連携し、高齢者に灯油と日用品を共同配送する事業を試験的に実施した。こうした経験を全国に広げることが欠かせない。

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