送りつけ被害防止へ協定 京都府と佐川急便、全国初 ニューストピックス 京都府は、一方的に商品を送り、代金を請求する「送りつけ商法」などの被害を防ぐための協定を、２０日に佐川急便京都支店（京都市南区）と結ぶ。悪質商法の情報を両者で共有し、被害が疑われる場面を見かけた配達員には府の窓口に相談するよう促してもらう。各地で多発する宅配サービス悪用による消費者被害防止に向け、事業者と都道府県が協定を結ぶのは全国で初めて。 府によると、同商法は配達員に料金を支払って荷物を受け取る代金引換サービスを利用するのが主な手口。注文した覚えがないのに「以前注文いただいた商品を送る」といってサプリメントなどの健康食品やカニ、布団などを送りつける。最近では、事前に「注文を録音している。特注品なのでキャンセルできない」と電話で告げた後、商品が届けられる例が多いという。 府や府内市町村に寄せられた送りつけ商法に関する相談件数は昨年度９６６件で、２０１０年度（１４６件）と比べ約６・６倍に増えた。 協定により、府は宅配便を使った悪質商法の情報を京都支店に提供する。同支店は、配達員が「荷物の届け先にすでに同じ商品が置いてある」など被害の疑われる状況に気づいた時に府消費生活安全センターへの相談を勧める。また食品などを販売する他の事業者と代金引換サービス契約を結ぶ際の審査も厳格化する。 京都府は他の宅配・運送事業者へも協定締結に向けた働き掛けをしており、「企業との連携で行政がカバーできない部分を補い、被害の未然防止につなげたい」としている。 PR
