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国道43号迂回依頼メール

国道43号の沿線環境改善のため、国土交通省近畿地方整備局が昨年12月から、運送会社などに阪神高速湾岸線への迂回(うかい)協力を求めるメール配信を始めた。排ガスに含まれる二酸化窒素(NO2)の濃度が基準を超えると注意喚起の「お知らせ」が届く仕組みだが、開始1カ月で、平日の配信率は約95%。同整備局は「毎日のように送信していては効果が薄い」とし、基準を再考する方針を決めた。





 近畿地方整備局は、尼崎公害訴訟などを踏まえ、2012年11月から尼崎市東本町と大阪市港区市岡元町の43号沿線2カ所のNO2濃度をホームページで公開。昨年12月からメール配信機能を導入し、1月からトラック協会などを通じ運送会社やドライバーにPRを始めている。

 基準値は、NO2の1日の平均濃度を60ppb以下とする大気汚染防止法の規定を参考に、50ppbと設定。どちらかの地点で1時間平均が上回ると、「濃度が高くなってきています!」と注意喚起する文面を1日1回を上限に送信したところ、12月の31日間のうち22日で配信された。

 同整備局兵庫国道事務所によると、同法の規定を上回る日はなかったが、朝方までに50ppbを超えるケースが大半を占めた。平日に限ると、大みそか以外は毎日、メールが届く結果となったという。

 同事務所は、放射冷却などの影響により、空気が拡散しにくかったことが大きな要因とみるが、連日の配信は「マンネリ化」につながるとして見直しを検討。今春にも利用者にアンケートを実施し、システムに反映させる方針だ。

 同事務所は「沿線環境をドライバーに自動的に伝えられるという点で有効性が高く、迂回協力につながるような配信基準を探りたい」としている。
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