宅急便 山梨発は「富士山」入り ニューストピックス 山梨県とヤマト運輸(東京)は10日、観光振興や地域の見守り支援、災害時の物資輸送などを盛った包括的連携協定を結んだ。連携の第1弾として、県内から全国に発送する「宅急便」に、世界遺産の富士山を印刷した段ボール箱や伝票を使って山梨をPRする。ヤマト運輸が自治体と包括的連携協定を結ぶのは初めて。今後、高齢者らの買い物支援事業の展開も検討する。 連携協定は、富士山の世界遺産登録で物流の活発化が見込まれる県に対し、同社が提案した。協定書には、観光振興や県産品の販路拡大、地域の安全・安心づくりなど七つの連携項目を盛り込んでいる。 同社は連携協定締結を記念して、宅急便用段ボール箱(120サイズ=長さ46センチ、幅32センチ、高さ29センチ)の側面に山梨側から見た富士山の写真をプリント。昇仙峡や山梨リニア実験センターなど観光名所を記した県地図も掲載した。伝票にも富士山の写真を載せ、山梨県内から発送する荷物に使ってアピールする。 集荷や配達のネットワークを生かし、配達員による高齢者の見守りや、過疎地の「買い物難民」に対する買い物支援事業なども検討している。県が企業と包括的連携協定を結ぶのは5社目。これまではコンビニなど小売業で、運送業は初めて。 この日、県庁で行われた締結式では、横内正明知事と、同社の中村弘山梨主管支店長が協定書を取り交わした。横内知事は「産業活性化や地域の安心安全づくりへの協力に期待する」とあいさつ。中村支店長は「全国にあるネットワークを生かし、山梨の活性化に役立ちたい」と話した。 PR