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屋内作業も注意を…職場で熱中症死、昨年30人

職場で熱中症にかかり、死亡した人が、昨年30人に上ったことが厚生労働省の調査で分かった。炎天下で作業する建設業や警備業だけでなく、屋内で作業する製造業などでも亡くなるケースが相次いでいた。




 厚労省は防止策として、高温多湿の場所で作業する場合は1週間かけて徐々に作業時間を長くし、のどの渇きを感じる前から水分や塩分を摂取するよう呼びかけている。

午後に多発 同省によると、亡くなった人の職種は、建設業が最多で9人、次いで高温設備を使用することが多い製造業が7人。ほか警備業2人、農業、運送業、林業各1人、その他9人だった。

 発症した時刻は、気温が上昇し、体に1日の疲れが蓄積する午後2時~5時台で7割を占めた。

 昨年7月の愛媛県の30歳代男性のケースでは、食料品メーカーの工場で、午後4時頃から温水がたまった水槽でコンテナを洗浄していたが、約1時間半後に突然うずくまり、意識を失った。救急搬送されたが、翌日亡くなった。

 また大分県の10歳代男性は昨年8月、住宅解体現場で午前9時半頃から作業を始め、午後4時半頃に吐き気やふらつきなどの症状が出た。休んでも回復せず、6時半頃に病院に搬送され、午後9時頃に死亡した。

 同省によると、2人を含め、30人全員が、段階的に体を暑さに順応させる対応が不十分だったという。統計上は、高温多湿な環境で作業を始めてから7日間は汗をかきにくいなど順応できず、体の調整機能が破綻する危険性が高いという。
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